目が覚めたらボクのいる世界がすっかり変わってしまっていた。

ボクはどこにいるのだろう？
やわらかい苔のベッドややさしい水の流れはどこに行ったのだろう？？
仲間達もたくさんいて、みんな「どうしてこんなところにいるの？」という様な顔をしていた。

そしていま、ボクはゆらゆらとせまい世界を泳いでいる。
仲間がつぎつぎと捕まえられていく様子を横目に見ながら。

本当はゆっくりとヘビみたいにとぐろを巻いて冬眠したいのだけれども。
どうやらそんな時間は無いみたい。
もうすぐボクの番だから。
捕まえられた仲間たちがどうなったのかも知っている。
そしてボクも仲間と同じように串に刺されて焼かれてしまうんだ。

さようなら。ボクのいた世界。

食卓に並ぶ蒲焼の中にはこんなウナギもいたかもしれない（笑）

そこにいるのはうなぎちゃん？
そこにいたのはうなぎちゃん？
素敵なあなたの世界。
ありがとう。